end of the line

デジタルモンスター、特にデジモンフロンティアについて、一ファンの視点から様々な記事を展開しています。

デジモンフロンティア20周年にむけ、2021年の「デジモンフロンティア」を振り返る

mantan-web.jp

f:id:GraceCrossFreezer:20220403201722p:plain

 

2022年4月1日、世間一般では「エイプリルフール」と呼ばれるその日、数多のデジモンフロンティアファンが歓喜、あるいは戦慄した。

どんな嘘をついても許されるカオスな行事の最中、公式は声高に

デジモンフロンティア20周年」の開幕を宣言したのだ。

Twitterの4作目・オタク達はこぞって「今日はエイプリルフールだぞ!?」と狼狽し、翌日になっても消えないツイート群を目の当たりにして、改めて現実と向き合うことになった。というのも

フィギュアやプラモが全然でない

ゲームやアニメのメインキャラを張れない

15周年が虚無だった

デジモンフロンティアはこのような歴史を辿ってきたので、熱心なファンほど疑ってかかるのだ。かくいう私も初報で真偽を疑った一人である。

しかしながら、初報後にこんなことを言うのも負け惜しみでダサいが個人的には「今年は何かが起こるだろう」という予感めいた何かを感じていた。その根拠となるのが、これから説明する2021年の展開である。

そんなわけで、今年も「一年をデジモンフロンティアで振り返る」こととしたい。なお集計期間は2021年1月1日~2022年3月31日までとする。

 

2021年

1月~6月

2021年は「テイマーズ」20周年だったので、4作目に関連した出来事は特になし。

しいて言えば、4月上旬にAmazon prime videoにてデジモンTVシリーズ(無印〜XWまで)が配信されたことぐらいだろうか。2022年4月7日現在はprime特典から外されているため、今からシリーズを視聴したい人は、FOD等別のサブスクリプションを検討するといいだろう。

 

7月

7月11日

デジモンアドベンチャー:第56話「三日月の金狼」放送

(:放送当時は「アドベンチャー:公式」名義)

ストラビモンとは「ヴォルフモンのパワーが半減し、半獣半人の姿になってしまった」…という設定のデジモンで、2002年初登場。そのテキストからヴォルフモンの進化前として扱われることが殆どだが、類似した設定のフレイモンとは異なり、アニメに登場することはなかった。のだが今回はガルル系つながりで、アドコロにてTVデビューを果たすこととなった。

声優はなんと神谷浩史さん。お馴染みフロンティアの「ヴォルフモン」役である。劇中でストラビモンを演じたわけではないのでオリキャス…という言い方も変だが、告知の通り、進化前にちなんだキャスティングだろう。ちなみにストラビモン自体はゲストキャラとして以外の目立った活躍はなし。なんというか、いろいろな意味で「よく神谷浩史を呼べたな…」と唸らされる回であった。

 

8月

8月2日~11月24日

Youtube内「AnimeLog」チャンネルにて「デジモンフロンティア」全話配信

アニメログ(以下「アニログ」)の名に覚えがない人も多いだろうが、歴としたオフィシャルな媒体である。東映アニメーション作品だけでなく、手塚プロ作品や「ロックマンエグゼ」「きらりん⭐︎レボリューション」といった小学館系のアニメと、製作会社に囚われないコンテンツの幅広さが特徴。当チャンネルでは2021年3月から先行して「アドベンチャー」〜「テイマーズ」が配信されており、3作目配信終了後、少々のインターバルを経て配信となった。

デジモンフロンティアは2017年にニコニコ動画でも配信されたことがあるが、YouTube配信のメリットとして

好きなタイミングで視聴出来る

コメント欄で感想を共有できる

が挙げられる。コメントに返信することも可能なので、特に後者はファンの活発な意見交換に多大な貢献をもたらしたのではないだろうか。

また、同じく8月には後述するデジカ7弾が発売されており、「デジカで遊んでアニメを視聴する」という、アニメ放送当時に近い、理想的な循環が形成されていた。自分もアニログ配信で風呂~XWまで再履修したが、脳内であやふやだった部分を修正したり、自分の中での「フロンティア」観をもう一度見つめ直す、有意義な期間となった。ありがとうございました。

 

8月27日

デジモンカードゲーム ブースター第7弾「ネクストアドベンチャー」発売

digimoncard.com

以前、4弾「グレイドレジェンド」発売時、ブログにこんな愚痴を書いた事を覚えているだろうか。

不満点を挙げるなら、こんだけ4作目尽くしの弾なのに、テイマーカードで拓也や輝二が実装されなかったことだ。折角テイマーからハイブリッド体に進化という原作再現要素があるのに、それを活用したいキャラがいないのは、カードゲームならともかく、キャラクターゲームとしてちょっとどうかと思うのだ。調整側も初めての試みで様子見しているのかな?まあ何にせよ早く拓也をアグニモンへ進化できるようにしてあげてください。あと炎光以外の闘士実装もよろしく頼みます

数多くの要望が寄せられたのか、或いは当初から織り込み済みだったのか(個人的には後者だと思う)はさておき、ひとまずこちらのカードリストを見てほしい。

ブースター ネクストアドベンチャー【BT-07】 CARDLIST|デジモンカードゲーム

パッケージアートこそメタグレだが、収録カードの過半数が「フロンティア」ゆかりのデジモン(キャラ)で占められており、これはもう事実上の4作目テーマブースターである。

ラーナモン系、メルキューレモン系を除くすべての闘士が参*1正義の6闘士に至っては中の人が全員テイマーカードとして実装。その結果、剥いても剥いてもほぼ確実に4作目のキャラが出てくるという、頭フロンティアの情緒をメチャクチャにするパックとなってしまった。比率で言うならジントリックス4弾以来じゃないかな、ここまでフィーチャーされるの…

f:id:GraceCrossFreezer:20220404151345j:image

いつものコレクション

一枚一枚を語っていくときりがないので割愛。絵にリソースを振り切った新デジカらしく、どのカードもイラストアドは良好。拓也はちゃんと小麦色の肌をしている。サッカーボーイだしね。えらい。

画像を見れば分かるが、テイマーカードはどれもOPイントロの再現。ただし輝一のみ関係ないポーズとなっている。最後まで追加されなかったからね…

デジカは最高レアのカードにもパラレル(イラスト違いのこと)が存在するが、残念なことに自引きできなかったので、コンプには中々苦労した。とはいえあの白オメガほど高騰している訳でもないので、最終的に数万前後で大まかなカードを揃えることができた。ここまでやられると「見事」としか言えない(集めた自分ではなく、絵を揃えたB社が)。

絵アドのみならず性能も良好で、2022年1月に行われた禁止改定では、禁止カードとシナジーがあるとして「スサノオモン」が直々に指摘されるなど、環境に大きな変化をもたらした。特に「ジェットシルフィーモン」「スサノオモン」を軸にした、通称黄ハイと呼ばれるコンボデッキは、発売から半年以上経った公式大会でも積極的に採用されており、安定したカードパワーで原作のファンのみならず、カードゲーマーをも魅了した。詳細は黄ハイとかでググれば解説ブログがわんさか出てくるのでそちらを参照にしてください。

ただ、自分はコレクター勢なので、「泉ちゃんがめっちゃ強い」と言われてもアニメの印象が先行して全然ピンと来ないのが残念だ。

 

9月

CS「東映チャンネル」にてデジモンフロンティア放送開始

www.youtube.com

東映チャンネルでの放送は初めて...らしいが、検索してもこれしか出てこなんだので、一応貼っておく。

3月で一旦放送終了したが、2022年4月末より再放送するようだ。加入中の方がいれば。

 

10月

10月3日

アニメ「デジモンゴーストゲーム」放送開始

アドコロの後番組にしてTVアニメシリーズ9作目。9話より、なんとボコモン学者キャラとして登場。前作だと大量雇用され流れ作業してた事を踏まえると、出世したと言うべきか。そのままサブメンバーの座に収まるかと思いきや、13話にて一般通過シールズドラモンの手であっさり退場。ショックを与えるためだけに出てきたキャラのような…デジタマには還れたので、しれっと再登場するかもしれない。

 

10月20日

デジモン 新世紀』(中国名数码宝贝:新世纪)サービス開始

※ツイート主様には引用許可をいただいています。ありがとうございました。

風車、回すよ!!!(迫真)

昨年の記事にも書いたが、東映とテンセント社が共同開発したソーシャルゲームが満を持してサービス開始となった。現在は中国のみでサービス展開となり、国内でも正式にプレイできるようになるかは不明。多分なさそう。

ローンチ時点で風、氷の闘士が融合形態まで実装。*22名はアニメ版のボイス付きとかなり気合が入っている。特にチャックモンのボイスが無駄に公式設定に忠実で、これもう完全に軍曹じゃん…と笑える仕様になっている。チャックモンの妄想癖設定が反映されてるデジモン作品なんて初めて見たよ。

程なくして光の闘士一族(ベオウルフまで)も実装されたが、こちらは現時点でボイス未実装

f:id:GraceCrossFreezer:20220402212723p:plain

アドコロではバリバリ喋ってたのに…

クレニアムモンと一緒に追加されることを期待。

関係ない話だが、ゴマモン系列はCV竹内順子さんで実装済。誰とは言わんが同時に収録してたらいいな。多分実装するでしょ。いつか。

 

2022年

2月

2月21日

アプリ「デジモンリアライズ」サービス終了決定

2018年6月25日から提供中のソーシャルゲームデジモンリアライズ」がサ終することが正式にアナウンスされた。約3年10か月のサービス期間は、デジモンソシャゲでは長期な方*3である。

直接的にコラボしたわけではないが、フロンティアからはいつもの人獣超越スサノオ…とソシャゲ限定でエンシェントグレイ(ガルル)モンが実装されていた。超越・スサノオはコンシューマでも代用できるが、古代十闘士2体はどの家庭用ゲームにも流用されていないので、消滅するのは残念だ。またどこかで使用出来ることを期待したいが…

 

3月

3月8日

海外版「ネクストアドベンチャー」発売

先に触れたネクアドの英語圏ローカライズ版。諸事情でシスタモンノワールがシエルに変更されている(そのためハックモンの背景まで差し替えられている)以外は特筆すべき変更点は無し。銃シスターはダメでもプロチクはOKなんだ…

f:id:GraceCrossFreezer:20220405225235j:image

剥いた時悲鳴上げた。

f:id:GraceCrossFreezer:20220404193315j:image

色々やって一箱だけ輸入した結果。とにかくご利益がありそう。

ちなみにデジカは中華圏での展開も決定しているが、中華版ネクアドは気分が乗ったら買うね。

f:id:GraceCrossFreezer:20220405225628p:image

俺達の多々買いはこれからだ!

 

総括

f:id:GraceCrossFreezer:20220404194216j:plain

https://www.youtube.com/watch?v=A3SME80efow

 

アプモンは今後アニログで配信されるのだろうか

 

プレイ層が厚いカードでの大規模実装、数ヶ月に及ぶYouTubeでの本編配信と、20周年に向けて万全な体制を整えられた一年だった。例えどんなに作品が面白くても、メディア露出を増やさずに購買層は増やせないので、そういう意味でもプレミアムイヤーへの地盤固めは達成されたのではないだろうか。とにかく「これもう実質20周年じゃね!?」と思わされるがあった。それすら結果的には前座だったのだから恐ろしい。

デジカで主要キャラが一通り出揃い、お手軽なグッズが増えたのも大きい。というのも、私はデジモンフロンティアに足りないのは「手軽なグッズ」だと考えている。今までは

フロンティアめっちゃ面白いですね!ところでグッズとかないんですか?

と尋ねられても

5万円のBD買え!後は駿河屋で過去のグッズでも漁ってろ!

としか言えなかった状況が

デジカ買おう!」と断言できるようになったのは、ファンにとっては追い風だ。カードといっても今回は鋼と水がお預けを食らったが、どちらも熱心なファンが多いデジモンだし、今後出さないなんて事は無いはずだ。特にラーナモンとか絶対パラレル出す算段だよ。

カードやソシャゲと言えば、どういう訳かジェットシルフィーモンが大活躍した一年でもあった。令和3年はジェット元年だった!?特徴的なプロペラ乳首もメジャー性癖になってしまうのだろうか。ならないと思いたい。

 

こうして色々な出来事を振り返りながら迎えた4月。公式は「デジモンフロンティア20周年を盛り上げる」と我々に誓った。専用のロゴや描き下ろしまで添えて。ここまで辿り着くには、数々の苦労があっただろう。

まずは素直に「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えたい。

正直不安もあるが、15周年のときよりは未来が見通せる分、はるかに気が楽だ。天災や疫病が続く現代でも、平穏無事に20周年を走り抜けられる事を願う。そして、次世代へとバトンを繋げて役目を果たしたい。デジモンフロンティアだけが盛り上がった所で、人気キャラのループに加わるだけだ。それでは旧態依然な現状は変わらない。キャラ人気については、ある程度ビジネスとして割り切っている。だか公式にやる気があるならば、チャレンジして欲しいし応援したい。「挑戦的」なコンセプトを掲げた「フロンティア」のように。或いは、きぼでんで拓也が友樹に説いたように。

今言うべきことではないかもしれないが、私はデジモンフロンティアの事を「良い作品」だとは考えていない。だが「いい所はいっぱいある作品だと断言できる。いい所は言葉に出して発信していかねば周囲に伝わらないので、自分も、今年は例年より気合を入れて「いい所」をアウトプットしていきたい。このサイトに訪れた皆様が、少しでもフロンティアへの理解を深める場となれる様、自分なりに手は尽くす所存だ。

...ぶっちゃけ自分は拓也と超越形態の燃料があれば何でもいいのだが…とにかく拓也のフィギュアは何としてでも出してください!このチャンスを逃すと絶対に出ない気がするから!

 

長々と語ったが、最後はこの言葉で締めさせていただく。

デジモンフロンティア放送20周年、おめでとうございます!!

そんなわけで、当ブログは20周年を迎えても引き続きマイペースに更新していきます。次の記事でお会いしましょう。

 

 

買ってくれよな!

*1:アルボルモン系のみ6弾で収録済み

*2:フェアリモン系列はcβテスト時点でボイス収録済。チャックモン系列はcβではボイス未実装、正式サービス開始時に実装

*3:リンクスが約3年4か月、コレクターズは2年8か月