デジフェス2022の感想戦も佳境に入りました。今回は夜公演の感想となります。
昼公演の感想はこちら。
18時30分より開演とのことで、18時頃に再入場。書き下ろし朗読劇目当てか、或いはフロンティアのキャスト目当てかは存じ上げませんが、明らかに昼公演より入場者が多い。昼公演の際はまばらだった二階席まで、観客で埋め尽くされていました。
枠組み自体は昼公演と概ね同じなので、省略できるところは省略していきます。
タイムスケジュール
OP
昼公演と同じく「伝説の十闘士」をBGMにカウントダウン開始。アユミさんの『FIRE‼︎』で夜公演スタート。
朗読劇
その後は司会の大橋さん・・・ではなく、前フリなしで朗読劇に移行。いきなり朗読劇は心臓に悪すぎる。
昼公演のラストでチラッとお話しましたが、夜公演はキャスト陣の天然トークが炸裂し、コーナー崩壊一歩手前の迫力がありました。
じゃあ朗読劇の方はと言うと、残念ながらこちらも非常にツッコミ所…もといユニークな内容となっているので、記事を分けて後日公開します。少しお時間をいただきますがご了承ください。この朗読劇をこの記事で消費するのは勿体ない!!
感想を画像一枚で表すならこれ。
キャストトーク(フロンティア)
朗読劇終了後、MC大橋さんが登壇。いよいよデジフェス2022夜の部が本格的にスタートします。
朗読劇の流れのままキャスト紹介に移行。
スピリット…エボリューション!(SE)アグニモン!!竹内順子で〜す❤️
はいみなさんこんちわー神谷浩史でーす今日はよろしくお願いしまーす(棒)
スピリット…エボリューション!フェアリモン(イケボ)石毛佐和でーす❤️
四反田マイケル
スピリット…エボリューション!四反田マイケルです。
スピリット・エボリューション!(SE)チャックモン❤️渡辺久美子です!
…
(顔を見合わせる)
(観客の苦笑)
スピリット……エボリューション!!!
大丈夫だった(笑)木村輝一役の鈴村健一です。よろしくお願いします。
挨拶の時点でキャラが濃い。
MCに「エボリューションしなくていいんですか?」と煽られるも、どういう理由か頑なにスピリットエボリューションを拒む神谷さん。
竹内:もう逃げられないぞ!
神谷:…輝二やってました〜w神谷浩史で〜すw
鋼の意志を感じる。どうせSCSAでやらされるだろうに…
挨拶も早々に、披露したての朗読劇の感想を振られますが、
竹内さんは「最後泉が纏めてくれてよかった」
神谷さんは「途中どうなるかと思った」
と赤裸々な気持ちを披露。20年ぶりに主要キャストが揃ったことに驚きつつ、当日の楽屋裏について語り出します。
渡辺:楽屋でみんながリクエストするから色々話してたら、朗読劇でトチってしまった(笑)
神谷:言い訳とかどうでもいいんだよ!知ったことかよ!!俺達ずっとクーさん(渡辺久美子)の介護してたから…
デジモンフロンティア 20周年記念トーク
声優陣に事前に撮ったアンケートの結果をもとに、20年前の出来事について振り返ろう、というコーナーです。
1.20年前の印象的な出来事
普通じゃないのよ(石毛)
当時は新人だったからか、大御所声優との距離感が掴めなかったという石毛さん。ボコモン役の杉山佳寿子さんと談笑していた際、ふと
「私と楽しく談笑できる時点で普通じゃないのよ(苦笑)諦めてお芝居に集中しなさい」
と釘を刺されたエピソードを打ち明けます。
どうやら石毛さん自身は自分のことを常識人だと自認していたみたいですが、声優陣からは総ツッコミ。ちらっとクーさんの闇(後述)まで垣間見えてしまい、トップバッターなのに早速グダついてます。このトークパートは一体どうなってしまうのでしょうか。
そしてMCの言い方が「私のキックは痛いのよ」を髣髴とさせる。
台本が手書き(竹内)
20年前は台本がト書だったことにまつわるエピソード。あくまで都市伝説とのことですが、当時台本の字起こし?を担う会社が家族経営だっただの、字の汚さで誰が担当したか想像していたそうです。これだけなら微笑ましいエピソードなんですが…
イタズラ(神谷)
神谷:誰だ誰だ〜?(すっとぼけ)
鈴村:お前じゃい!
台本が手書きだったことを逆手に取り、神谷さんと渡辺さんが「輝一」のところを「輝二」にしたり、果てには「輝三」に差し替えたりと好き勝手にイタズラしてたことを告白します。そのせいで、レーベモン初進化というシリアスシーンで鈴村さんが困惑したりと散々な目に遭わされました。
渡辺:やさしい目で見ていました。困ってるな〜って(笑)
闇が隠しきれてない!
入院(鈴村)
鈴村:せっかくの初進化なので気合を入れて叫んだら、腰がビキビキィってなって動けなくなってしまった。最初は笑っていたキャスト陣も次第に困惑して、車椅子で即入院になってしまった。ウィキペディアにも書いてあります。
神谷:お見舞いに行ったら健一君のマネージャーに『今座薬を入れてもらってるから』って…www
鈴村:飲み屋の鉄板ネタだけど、ここでは言えないことが沢山ある(笑)
2.20年前の自分に伝えたいこと
お次のテーマは「20年前の自分に伝えたいこと」。某ドラマCDの話ではありません。
やめてください(渡辺)
渡辺:当時のCD*1でお遊び的なセリフを入れていいよと言われたので、友樹の声でちょっとブラックな事を言ってしまった。そしたら、後日お手紙で
『友樹は、そんなこと言わない!!!』
と叱咤のお便りをいただいて、今後気をつけようと思った。
今でいうところの「お気持ち表明」というものでしょうか。ネットが発達した現代ならまだしも、それを声優にお手紙で送りつける行動力がすごい。よっぽど腹に据えかねたのでしょうが、私にはできません。ところで手紙の差出人はこの公演を見たんでしょうかね。
必ず見つかるよ(四反田)
四反田:当時は目標になる先輩のような人もいなくて、自分の進む道に不安もあったが、20年経過し振り返って、まっすぐ前を見ていればいいんだよと伝えたい
神谷:俺は現場が楽しすぎて気にならなかった(笑)
竹内:アホか!(笑)
神谷:でも一年間がむしゃらにやってきた分喪失感も大きかった。来週からタバックに来なくていいんだって…
竹内:20年前の自分に何言っても伝わらないのかもね
「輝三」「座薬」「解釈違い」とトンチキエピソードが続いたところでようやく「ちゃんとした」回顧録が出てきました。ここで四反田さんまでボケに走っていたら、20年目の同窓会が飲み屋の二次会になりかねなかった。ありがとう四反田さん。貴方はこの公演の良心だった。
3.進化表
メイン声優の20年間の成長を、5つの項目でグラフ化し、20年前と現在2つのグラフで比べてみようというコーナー。…なんなんだろうこの企画。
グラフはパートナーズ公式サイトに掲載されているので、そちらをご参照ください。
進化していたり退化していたりとそれぞれ個性が出ていますが、特に異様なのが石毛さんのグラフ。20年前のグラフがナックラーの種族値みたくなってる。
渡辺:レーダーみたいになってる
竹内:棒じゃん
四反田:尖ってんなあ…
レーダーの歪さも去る事ながら、他5名と決定的に違う点は、なぜか彼女だけ「演技力」の項目が「猫」になってるんですよね。…猫?
当然、神谷さんやMCをはじめとしたキャスト陣に総ツッコミを喰らうわけですが、これに対して彼女の反論が異様なので、そのまま載せておきます。
大橋:石毛さんだけ、演技力の項目を独自の解釈でぇ、猫にしてるんですよ…(苦笑)
竹内:石毛さん、これを普通といいますか!?
石毛:逆に聞きたい!なんでみんなは変えてないの!?
一同:えっ…(素)
石毛:だって変えていいって書いてあった…
竹内:今人間世界にいるかぁ!?人間世界にはなぁ、演技力って書いてあったんだよ!!!
鈴村:猫って書いてあんのに数値が増えてないのはなんなんだよ!
石毛:違うの×4!!前はぁ、2匹飼ってたけどぉ、今は5匹飼ってます❤️私からは以上です❤️
変なもんでも食ったのかな…(16話)
鈴村「おかしい人が来すぎだよお!!」
今度は経済力から鈴村さんの赤貧エピソードに移行。
鈴村:当時は金がなさ過ぎて、収録が終わったらパチ屋に直行していた。
渡辺:家電量販店で配布されていた段ボールのゲームボーイを持ってきて遊んでいた、一生懸命「ひろし、これがゲームボーイなんだぞ!」とか言って…
Blu-rayBOXブックレットの座談会で言及していたアレですか!?
もうトンデモエピソードはお腹いっぱいですが、一応まともなリフレクションもありました。神谷さんの20年間の成長など…社長は固定給なので意外と儲からないという有益情報もありました。
最後は竹内さんのグラフを解説して〆。
竹内:キャスト陣も変な人ばかりだったが、20年経って実は自分が一番変な人だったんじゃないかと思った
神谷:最終決戦でスサノオモンになった時に誰が喋るかという話になって、『神谷くんが喋ればいいじゃん!』と押しつけあった
竹内:いやー神谷くんのえんぎってにおいたつなにかがあってぇ〜(棒)
神谷:もうちょっと上手に喋れるだろお前!!!
コーナーの最後では、キャスト陣がこの20年をひとことで振り返りました。
神谷「とにかく収録が楽しかった。こうして再会すると何も変わってないなと」
観客から盛大な拍手で見送られつつ、チームフロンティアはいったん退場となります。
いや~~~…すごい濃い一時間だった。
インフォメーションコーナー
内容は昼公演と概ね変わらないので省略。カード11弾の発売日時が修正されていた程度でしょうか。
新作映画冒頭7分公開
詳細は昼公演の記事参照で。
脚本家店名シリーズ
冒頭のラーメンパートは、大輔がラーメン『大和屋』を間借りして、一日店長として修行しているという設定らしいです。
02トークコーナー
昼公演に続き、大輔役の片山さんとブイモン役の野田さんが登壇。シークレットゲストとして緒方恵美さん、釘宮理恵さんの2名も参戦。
またしても何も語れる事のない緒方恵美&釘宮理恵さん。なんで呼んだんだよ!(2回目)
緒方:よく昼と同じテンションで昼と同じこと言えるよね…
厳戒態勢の間隙を縫うように手探りでトークを進める5人。新作02映画ことザビギニングは現在鋭意製作中。早く公開してくれ。
ライブコーナー
セットリスト
1. イノセント~無邪気なままで~(AiM)
2. 離れていても(AiM)
3. The last element(宮崎歩)
4. with the will(宮崎歩)
#1~2「AiMメドレー」
昼とは変わり、夜公演らしいしっとりとした選曲。昼公演に参加できなかった人にとっては、イノセントは嬉しいサプライズだったかも?
「皆さん…夜のハイパースピリットエボリューションの…時間で~~~~~~す!!」
#3~4「夜のスピリットエボリューション」
ラスエレ→with the willのフロンティアオタクにクリティカルヒットなセトリ。ところで「夜のハイパースピリットエボリューション」てなんやねん。
「with the will」はデジフェスで初めて歌う曲だそう。爽やかなロックが宮崎さんの力強い歌い方にピッタリで、何度も何度も聞いた曲なのに、和田さんとは違った新鮮な良さがありました。アユミ、ありがとうございました。
個人的に何より嬉しかったのが、with the will歌唱時のバックスクリーンで20話の進化シーンを流してくれたこと。
この回では闇の大陸に突入した拓也達がペタルドラモンと戦闘になるんですが、20話にしてようやく味方のビースト形態揃い踏みバンクが流れます。これ地味にすっごい貴重なんですよ!!
キャプ画を見れば分かりますが、同フォームで画が統一されており、非常に見栄えがいい。特にデジモン達の顔が初めて映る所とか、デジモン達の凛々しさたるや、垂涎モノです。
21話からはダスクモンに完敗したり、セフィロトモン体内で散り散りになったり、拓也達と他3人の戦力差が開いたりと同レベル帯での集結が困難になるので、そういう意味でもこの回はとても貴重なのです。見返す際はその点も意識するといいかもしれません。あとは単回で白星を挙げてるのも偉い。
まあフロンティアなので見栄えの良さとは関係なしに苦戦するんですが…(別シーンですが、重戦車らしく横転してるボルグモンがちょっと面白すぎる)
エンディング
最後は出演者全員がスタンドに終結し、一言ずつ感想を述べていきます。
竹内:今一番緊張しています(笑)
皆さん、デジフェスっていつから始まっているから知っていますか?デジモンシリーズってたくさんイベントをやっているから、どこから「デジフェス」と呼べばいいのか、私はわからなかった。
その中で必ず観客の心を鷲掴みにしているのはなんでしょうか?
『楽曲』です。
宮崎さんとAiMさんに拍手!そしてきっと…和田さんも見ていると思います。デジモン頑張ってます!!
次回のデジフェスはファンの愛があれば必ず実現すると思います。
(最後に)神原拓也だ!今日はとっても楽しかったよな!?次も絶対楽しい!!また一緒に遊んでくれよな!サンキュー!
昼公演と同じく、『FIRE‼』をキャスト全員で歌って閉幕。
改めまして、、
— 宮﨑 歩 (@Ayumi__Miyazaki) 2022年8月2日
7月30日の #デジフェス2022 をご覧頂いた皆様、ありがとうございました!この作品に関われた事にありがとうと叫ぶ事が出来る最高の日、また一緒に燃え上がりましょうね!
アーカイブは5日まで視聴可能!
もー何度でも進化してみて!https://t.co/A7P9IwwfuC pic.twitter.com/JOdC0O8Ef4
#デジフェス2022で検索するとフェス当日の雰囲気やキャスト陣のオフショットが見られるぞ!要チェック!
感想
夜公演を終えて。翌々日に入社式を控えていたので、この日はまっすぐ帰宅しました。
以上、デジフェス2022の一部始終をお伝えしました。風呂トークショーですが、率直に思ったのは
「結構昔言ってたことが多いな…!?」
でした。
特に顕著なのが、フロンティア20周年記念トーク。
『輝三事件』と『スサノオモン』誰が演じるか問題、これらはBlu-rayBOXの座談会ですでに語られています。スサノオモンについてはDVDBOXでも暴露していました。
スピエボ肉離れ事件なんて、(本人も鉄板ネタというように)もう20年前から言われてますからね。2002年のアニメディア、2007年のDVDBOX、2019年のBlu-rayBOX、パッと思いつくだけでもこんなに言及されています。
これでみなさんお分かりでしょうか。大切なことはいつもBlu-ray特典ブックレットに書いてあるのです。一家に一枚デジモンフロンティアBlu-rayBOX。未購入の人は今すぐ買いましょう。
なんか毎年Amazonのリンク貼ってる気がする
また、声優陣が何度も「何も覚えてない」「そんなに言えることない」と発言していたのも気になりました。何故そうなってしまったかといえば、竹内さんや四反田さんも仰る通り、この20年間で「動きがなかった」からでしょう。一年間のうち何回は客演のような形でメディア露出することはあれど、それで時が未来に進むというわけでもなく、フロンティア「そのもの」は停滞していました。その結果が、Blu-rayブックレットや当時のアニメ雑誌の再放送という訳です。…いやBlu-rayで一瞬動いたんですが。
凪のような時間が過ぎゆく中での今回の記念イベント開催。
止まっていたフロンティアの時間が漸く動き出して、私達は今、動き出す歴史の渦中にいるのかなあと、ふと思いました。
歴史が動く瞬間の立会人になれただけでも幸運ですが、更に恵まれていると思ったのが、当時のメインキャストが全員揃い踏みしたこと、その上で当時と遜色ない演技を行ったことです。
そもそもさらっと20周年とか言いますが、20年もあればそれぞれのライフサイクルは大幅に変わります。生活環境の変化、大病、夭折…不謹慎な話ですが、これだけ時間が経てば、誰かが欠けてもおかしい話ではなかった。
また、開催月の2022年7月はCOVID-19第6波により、全国的に感染者が急増していた時期でもありました。出演者が感染し、急遽イベント参加を見合わせるなんてことも珍しくなかったのです。
そのような背景を踏まえると、今回フロンティアのメインキャスト、引いては出演者が全員無事に揃い、完走出来たことは奇跡としか言えません。本当にすごいことなんですよ。
そして、今回のフェスでフロンティアメンバーの「メインキャストとパートナーデジモンの声優が同じ」仕様が色々便利な事がわかったので、またこのメンバーでトークイベントなり朗読劇なり、どんな形にせよ今後に生かしてくれればと思った次第です。
あとは、昼夜含めて最初から最後まで「FIRE!!」で通したのも、フロンティア20周年へのリスペクトを感じられてよかったです。デジモンといえばどうしても無印OPのパブリックイメージが強すぎる所がありますが、今回のフェスでは一度も流れませんでした。これは思い切った選択です。夜公演の最後はエンドレで〆るかと思っていましたが、いい意味で期待を裏切られた。キャスト陣がOPのラストを再現してくれたのも嬉しかった。湿っぽくならないので「明るくお別れする」という点では打ってつけの選択肢なのかもしれません。
さて、夜公演をもって「デジフェス2022」は終幕しましたが、実はまだ朗読劇の記事が完成していません。
デジフェス2022については、あまりの情報量ゆえ私自身どう結論付けるかいまだに悩んでるところがあります。先延ばしになってしまいますが、朗読劇の感想とと共に、改めて総括しようと思います。
来月から20周年も折り返しなので、近いうちに前半戦をまとめつつ、残り半年を迎えたいところ。
*1:100タイトルCDのキャストコメントのことだと思われます。