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普通のオタクです。デジモンフロンティアを中心に、様々な記事を展開しています。

『デジモンフロンティア Blu-ray BOX 』レビュー

2019年4月2日に待望の デジモンフロンティア Blu-ray BOX が発売されました。
この日は新元号令和』が発表された翌日で、現天皇がご存命中での改元も大変めでたいですが、この日もいずれ歴史の教科書に載る記念すべき日になるでしょう。
冗談はさておき、今回はようやく発売されたBlu-ray BOXについてご紹介したいと思います。デジモンフロンティアファンの方ならとっくに購入済でしょうし、一体このレビューが誰の参考になるかは分かりませんが、いつも通り出来るだけ真面目に書きますので、よろしければ。


外箱はご覧のとおり。
拓也達いつもの6人+モンが夕日をバックに走る、躍動感のある構図です。僕だけ版権にいないけど気にしないですぅ~♥
躍動感のあるいい構図ですが、冷静に考えると、何で拓也達がトレイルモンをバックにアグニモン達と走らされてるのかがよく分かりません。乗ればいいじゃん。最終回でアグニモン達がああなったエモ~いニュアンスを表現したつもりでしょうか。
BOXの中には小冊子とディスクケースが封入されています。


1箱目(DISC1~4、24話まで収録)。
炎のターミナルっぽい場所でいつもの6人が集合してるイラストです。


ペットのねんどろいどと記念撮影。
他の5人はまだしも、拓也…お前どうしちゃったんだよ…
身体のパーツ単体で見れば確かに神原なのですが、全体で見ると形容しがたいを感じてしまいます。あるいは気が抜けてる。初めて見たときは「大脳が働いてるのか…?」と不安になりました。


2箱目(DISC5~8、25話~最終話)はこちら。
1箱目が旅を意識したものなら、こちらは戦闘を意識したイラストです。融合形態2体にビースト4体という、どちらかと言えば番組後半らしい組み合わせ。ですが、この6体が実際に並んだ場面が作中にあったかと言われれると微妙です。ひょっとすると本編どころかどの媒体でもレアかもしれません。
よかった、こっちの拓也は知性が残ってる(言い方!
一見まともに見えて、よく見ると友樹と輝一の口がデカくてビビります。

以上のイラストは全てキャラクターデザインの中鶴勝祥氏の書き下ろし。同氏がキャラデザを担当しているスマホアプリ『デジモンリアライズ』にタッチが近いですね。


ブルーレイディスクピクチャーレーベル仕様。手に取ると高級感があり楽しいです。どうせ再生したら見えなくなるものに装飾を施しても…とも感じてしまいますが。コレクターズアイテムだしね。


以前当ブログで紹介した通り、今回のブルーレイボックスには店舗別特典が3つ存在します。自分は全て入手するために3箱購入したので、それらの特典もあわせて紹介します。

Amazon特典:ミニ色紙、アクリルキーホルダー6点

色紙は本編の最終決戦をイメージしたイラスト。最強格の2人が並ぶという、TVアニメ本編からそのまま飛び出したような、迫力あるイラストです。作画担当は劇場版の作監やカイゼルグレイモンの進化バンクを手掛けた山室直儀さん。
アクリルキーホルダーは設定画の流用で、『ないよりはマシ』という感想がしっくり来るデザインです。出るのが10年早ければ泣いて喜んだかな。

話か逸れますが、過去に『アクリルdeカード』というアクリルキーホルダーのグッズが発売されました。基本的には書き下ろしデザインなのですが、友樹と泉はこれまた設定画の流用なので、同じデザインのアクリルスタンドがこの世に2つ存在していることになります。(大型IPだと珍しいことではないんですがね…)

ヨドバシ.com:トートバッグ&新規描き下ろしB2布ポスター

トートバックはお供3匹が並ぶシンプルなデザイン。予想以上にしっかりした素材で、A4サイズの本が何冊か入る仕様になっています。

布ポスターはフェアリモンシューツモンという、これまでの傾向からすれば意外性のあるチョイスです。男性ファン向けへのサービスでしょうか。私の第一印象は「メガミマガジンのピンナップ」でした。原画は信実節子さん。フロンティアでは19話等の作画監督をつとめました。

東映アニメーション通販サイト特典:布ポスター

イラストはBOXアートの流用なので感想は割愛。
元々躍動感のある構図なうえ、ポスターのサイズもワイド。部屋に飾ると圧倒的です。


www.happinet-p.com

より綺麗な画像は公式サイトにも掲載されていますので、そちらも併せて参考にしてください。
店舗別特典の紹介はここまでにして、次は付属品の紹介に移ります。

ブックレット
ボコモンの本をモチーフにした装飾です。
キャラクター紹介・各話紹介、キャスト(スタッフ)インタビューが載っており、それらの大半は過去に発売されたDVDBOXからの流用です。
富田祐弘貝澤幸男関弘美、声優3名のインタビューが転載されています。自分はDVDBOXを未所持だったので、新鮮な気持ちで読むことができました。
富田祐弘氏は(前作品のシリーズ構成とはうって変わって)メディアへの露出が極端に少ない御方なので、今回のインタビューは大変貴重です。富田祐弘氏のインタビューが載っているだけでこのブックレットには高い価値があると言っても過言ではないでしょう。
三名のインタビューに関する詳しい感想はここでは述べません。何かあればまた詳しく書くかも…程度です。ただ、全体的に読んでて思ったのは『特定の回の話が多いな…』ということです。
特定の回というのは、1話と22話と最終回のこと。これらの回は作品全体のターニングポイントですし、ファンの間でも評判が高く、重要な回であることは間違いありません。ですがこの作品は50話もあるので、もっとマクロな視点で語れる部分は沢山あると思うのですが。例えば43話の脚本を執筆したときの心境とか。脚本家が複数のローテーション式なのも関係あるんでしょうか。
また、ブルーレイボックスには新たにドラマCD収録に関する声優陣の座談会も載っています。この座談会は特典ドラマのネタバレが満載なので、先にCDを視聴してから読むことを強くお勧めします。





以上、ざっと紹介したので、良かった点ともう一声ほしかった点をまとめます。

良かった点
・ブックレットの内容が充実しており、資料的価値が高い
・店舗別特典が充実している
・新作ドラマCDの存在
推しの書き下ろしが増えた

悪かった点
・高額商品で店舗別特典を用意する
・映像特典の不足

店舗別特典ですが、選択肢が多いこと自体はいいと思います。ただ商品の単価が高いものでこういうことをやるのがいいのか、という話です。
ファンの中には「どの特典も魅力的だし、全部ほしかったけど、金銭面で泣く泣く断念した」という方も少なくないと思います。全て定価で購入すると約17万円ですから…。店舗別特典を付けるな、という話ではなく、もっと手加減してほしいというか…そういう意味でテイマーズの特典(amazonのみ)は理想的でした。発売時期も4月と、何かと出費が嵩む季節なのも逆風です。


公式サイトより
デジモンのボックスシリーズに共通する問題ですが、映像特典がNCOP/EDのみなのはちょっとどうかと思います。比較するのも気が引けますが、大体のブルーレイボックスってもっと映像特典が充実してるものですよ。例えばTVスポットや当時のCM、パイロットフィルム等々。フロンティアは正直寂しいですね。せめて番宣やCM等も収録されていれば。
なぜ映像特典の物足りなさにがっかりしているかというと、これはもう『こういう機会でもないと世に出回らないから』です。当時の玩具も年々高騰し希少価値が高まっていますが、映像資料はもっと希少です。当時の録画ぐらいしかありませんから。17年前の作品の録画なんて希少ですし、アップロードされても法的にグレーゾーンです。だからこそこういう機会に高画質の番組予告や玩具のCMやロッテリアのハローセットのCM(タイアップ系は難しそう)が見たかったんだよ!
ただ、映像特典が充実すれば値段も上がるので、個人の好みによると言えなくもありません。個人的な意見としては、次にいつ出るか分からない貴重な物ならば、その分もう少し頑張ってほしかったです。本当に好きな作品なら、多少の出費は惜しみませんので…。



客観的に評価するなら、良くも悪くも『マニア向けの高額グッズ』の域に収まったボックスだと思いました。ファンとしては出てくれただけで嬉しいというのは大前提ですが、ファンだからこそ細かい点で不備や惜しさを感じてしまったのも確かです。

特典や仕様について長々と語りましたが、そもそもこの商品は“ブルーレイ”ボックスなので、あくまでおまけはおまけです。ですので、HD画質に進化した拓也達の活躍を堪能することが、商品の楽しみ方としては第一義でしょう。
デジモンフロンティアはぶっちゃけそんなによく動く作品でもなく、高画質化のメリットが薄いのでは…?と発売前は疑っていました。しかし実際に再生すると、高画質になってよかったと思うシーンが沢山ありました。特に進化時に拓也を包み激しく燃え盛る炎のエフェクトやアグニモンのきりっとした表情が非常に綺麗で…(以下省略)やっぱり高画質化はスゴイですね
なんにせよ、これでめでたく初期4作のBD化が完遂されました。この流れを止めることなく、セイバーズ以降の作品も順次BD化されることを期待しています。




さて、今商品でファンの方が恐らくもっとも楽しみにしていたであろう『新作ドラマCD』の感想ですが、想像以上にBOXの感想が長引いてしまったので、別記事にて投稿しました。声優座談会の記事にも纏めて触れています。時間があれば読んでください。
デジモンフロンティア ドラマCD『希望という名の電車』感想 - end of the line

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